研究シーズの内容
人口減少の時代に入り、地域活性化を図るためには「交流人口」が重要であるという認識が全国で高まっており、観光客獲得のために様々な手法で地域の魅力がアピールされている。一方で、地域側が発信する魅力は競合地との明確な差別化がされておらず、ターゲットが曖昧な全方位マーケティングが多くみられる。旅行先として、消費者から選択してもらうためには、明確で心に残る強力な「メッセージ」が必要だ。
ブランディングの本質は「差別化」にあり、観光地は、「認知(知られている)」「連想(真っ先に思いつく)」「知覚品質(消費者にとって必要な質)」「ロイヤリティ(リピート率)」といった要素の強弱によってブランド力に差がでる。
観光地の持続的な発展のためには、ターゲットを明確にし、顧客に対する新たな価値提供となる取り組みが不可欠である。あわせて、観光地のブランド力を維持強化するためのマネジメントも必要である。観光客や業界、地域住民の満足度、経済効果、観光保全、インフラ整備、観光資源の状態などの要素を盛り込んだ観光地評価指標を設定し、定期的にブランド力を評価していくことが重要となる。
実用化イメージ
•地方自治体における観光政策策定、観光振興計画策定、観光戦略立案
•観光産業および観光関連産業、地域団体等における事業戦略策定
•観光地におけるブランド戦略策定
•観光地評価指標の設定と効果検証、観光地ブランド力評価の実施
関連する特許や論文等
著書
・『沖縄観光進化論』 琉球書房, 2012(Dec.) .
論 文
・『地域主体の観光まちづくりと産学官の連携・役割』 日本交通公社,観光文化, P11-14 , 2014(Jan.)
その他(琉球大学研究者データベース参照)