研究シーズの内容
経営資源は、ヒト・モノ・カネ・情報・暖簾、といった諸要素によって構成されており、それらの効果的な組み合わせと活用によって、付加価値の高い商品やサービスが作り出されることになる。この経営資源を構成する諸要素の中で、「ヒト」という資源の重要性を認める者は多数に及んでいる。しかしながら、昨今の企業経営の現実を直視してみると、企業経営を根底から支えている一人ひとりの資質、能力、個性、革新性、創造性、意外性を活かしきっているとは言い難い。
本研究は、このような現実を鑑み、健全なる人のマネジメントを再度構築するために、目標管理制度の本質とコーチング・マネジメントに焦点をあて、人事考課制度のあり方と今後の方向性を明らかにしていくことを目的としている。
具体的には、我が国における人事考課制度と目標管理制度の実施状況を概観しつつ、沖縄県内の企業経営者、人事担当者、さらには労働組合の責任者が直面している人事考課に関する問題に焦点をあて、その対策的方向性を整理した。また、トータル人事システムの体系と仕組みを整理し、特に社員個々の能力開発に基軸をおいた新しい人事考課制度のあり方、さらには目標管理の本質と効果的な職能面接制度に欠かせない手法として注目をあびるようになてきた「コーチング・マネジメント」を取り上げ、そのミッションとスキルを提案している。
実用化イメージ
・中小企業における人事考課制度、目標管理制度等の導入
・人事考課制度、目標管理制度等の導入後の効果的かつ円滑な運用
・中小企業の経営者、人事担当者の人材育成、労働組合責任者に向けた研修
・沖縄固有の人材開発における課題解決
・コーチング・マネジメントのインストラクター養成
関連する特許や論文等
論文
・「人事考課制度の関する現状と今後の課題(第4章沖縄の中小企業論)」 『2002年度版沖縄産業雇用白書-技術修得とチャレンジ精神で雇用の確保』,雇用開発推進機構,P93-121,2002 (Dec.) .
・「沖縄県における女性社員活性化に向けた課題と展望」 『経済研究(63)』,琉球大学,P47-77,2002 (Mar.) .
・「組織コミットメントと生産モチベーションとの関係」 『経済研究(55)』,琉球大学,P143-145,1998 (Mar.) .
・「マネージャーの管理責任行動に関する一考察」 『経済研究(56)』,琉球大学, P235-256,1998 (Sep.) .
その他(琉球大学研究者データベース参照)