研究シーズの内容
本発明の金属材料の結晶粒微細化方法は、屈曲した通路を有する治具を用い、所定長さの金属材料をねじりながら通路の入口から押し込むことで、金属材料が通路の出口から押し出される金属材料の結晶粒微細化方法であって、金属材料を固定する固定手段が、入口から所定距離を有する第1の位置と、第1の位置よりも入口に近接した第2の位置とを往復動作し、第1の位置で金属材料を固定し、金属材料を押し込むことで第2の位置に到達した時に金属材料の固定を開放し、第1の位置に移動した後に再度金属材料を固定することを特徴とする。
本発明によれば、長い材料でも座屈させることなく連続的に加工が可能であり、材料の組織を微細化できる。また、ねじる速度と押し込む速度を変化させることによって用途に応じた機能傾斜材料が作製できる。
図1 金型とねじり試験機を用いた結晶粒微細化処理技術の略図
(a)金型の溝へ試験片を挿入、(b) 試験片の押出し作業、(c) ねじりながら押出す作業、(d) 掴み部をもとの位置にもどす.
実用化イメージ
分野および用途
本発明にかかる金属材料の結晶粒微細化方法及び結晶粒微細化装置は、微細結晶組織を有する機能性材料(微細結晶金属材料)、リベット等の機械要素などに用いる場合に有用である
関連する特許や論文等
1)特許第4487070号
2)Effects of Torsional Deformation on Fatigue Strength in Copper and Aluminum, C. Makabe, et al., Key Engineering Materials, Vols. 452-453, 2011, pp. 597-600.