ナノテク・材料 ナノテク・材料 機能性有機色素 機能性有機色素 円偏光 有機EL 不斉分子 フォトクロミズム 3Dディスプレイや光通信、バイオセンサーなどに「円偏光技術」が応用されつつあります。円偏光の発生には偏光フィルターを必要とするため、入射光に対して透過光の強度が50%以下に落ちるのが課題です。私たちは非対称な分子構造と光応答性を有するDHP発光材料”を開発しました。開発したDHPは偏光フィルターを用いず、直接円偏光を発生させることが可能です。また微弱な光にも反応する特性を活かして、新規の光記憶材料等への応用も期待できます。円偏光:波としての光の振動が円を描いて進んでいる状態。右旋回と左旋回がある。円偏光を利用した様々な最先端技術の発展が期待される。 有機EL(OEL)の発光層に、非対称なフォトクロミック発光材料を利用することで、円偏光発光素子を開発することを目的としている(図1)。非対称なフォトクロミック発光材料として、発光部位を導入した非対称なジヒドロピレン(DHP)を開発した(図2)。これらは、円二色性スペクトルの光応答性(図3)を示すとともに、高い薄膜形成能を示した(図1、写真)。図2DHP発光材料の光応答性と円偏光図1有機EL(OEL)における円偏光発光図3DHP発光材料の光応答性と円偏光参考論文:T.Sawada,T.Kihara,Y.Fujikawa,Y.Narazaki,TetrahedronLetters(2013),54(45),5963-5966. 非対称DHPの「光制御機能」と「円偏光機能」を活用して1.光応答性を有する円偏光有機EL材料の開発2.分子構造の変化による円偏光のスイッチング素子3.円偏光により情報の書き込みや消去を制御できる光記憶材料4.円偏光の位相変化による高速光通信ヘの利用などへの応用が期待されます。新規の円偏光グラスや円偏光フィルターとしての実用化も可能です。 ●研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)フィージビリティスタディステージ:探索タイプ「円偏光性を有する光発光材料の開発」(平成24年度)●機能性有機色素の合成と評価が研究分野です。基礎から実用化まで、様々なご相談に対応できます。 開発した円偏光発光材料の実用化に向けた連携を求めています。高効率の有機ELデバイスや光記憶材料への応用が期待できます。興味を持たれた研究者や企業の方は、製品化に向けた機能性評価や共同研究にご協力ください。
PDFファイル:9-Nm-sawada-eng.pdf