地域課題 熱帯作物学 農業環境学 水稲栽培法 微気象調節 デンプン生産力 減農薬 水稲 生分解性マルチ資材 イネは熱帯を起源地とする主要な食用作物ですが,「米どころ」と聞かれて思い浮かぶ地域はどこでしょうか.多くの人は,新潟,山形などのどちらかいえば冷涼なところをイメージするのではないかと思います.これは,温暖地の気候が水稲収量の成立過程からみて高温すぎることに理由があります.本研究では,作物にとって最も身近な「微気象」(水稲では生長点を取り巻く水温など)を調節することによって,増収と減農薬を達成できる栽培法を構築することを目指しています. 太陽放射反射日射の増大蒸発・蒸散の熱源有効吸収長波日射放射害虫忌避効果減農薬空気加熱の熱源透過日射の減少水温上昇抑制雑草生育の抑制収量増(約10%)白色発泡粒子の撒布取り組むべき課題減農薬●安価な生分解資材の開発●効果的な栽培技術の確立 私たちは,生分解性白色発泡粒子を撒布することで,雑草生育を抑制できるだけでなく害虫忌避の効果も期待できること,さらには収量も10%程度増加することを確認しています.このことは‘減無農薬農産物’という付加価値を得るのに支出した新たな経費(「生分解性白色発泡粒子」代)を“増収”によってある程度軽減できる可能性を示しています.農業生産者がこの栽培法の効果を確認する過程で,新たなマルチ資材の生産流通産業が構築されることを期待しています. ●本研究は,微気象調節原理に基づいて提案し,また基礎的実験を推進してきたものです.すでに,生分解性白色発泡粒子資材を試作して試験を行っていますが,より安価で“光反射資材”として特性を持続できる製品が望まれると考えています. 水田に光を反射する生分解性白色発砲粒子を散布することで、水温上昇抑制による収量増と減農薬が達成できると確認できました。より高性能で安価な資材の製品化をめざして共同研究・商品開発したいと考えています。
PDFファイル:9-Ar-sumi02-agr.pdf