製造技術 流体力学 溶射 表面改質 超音速流 衝撃波 ノズル 噴流 溶射 機械部品の磨耗や腐食は、材料の表面特性を改善することで安価に防ぐことができます。私はメッキよりも耐久性が高く、有害な廃液を生じない微粒子の噴射コーティング(超音速気流を用いる高速フレーム溶射、ウォームスプレー、コールドスプレー)に関する研究を行っています。超音速気流により加速・加熱された微粒子の速度と温度を計算機でシミュレーションし、最適な条件を探索するものです。計算結果は種々の共同研究先に提供され、コーティング条件の改善に役立てられています。 図1に示すウォームスプレーは、燃焼ガスに窒素を混合することでガス温度を下げ、Ti等の活性材料の粉末をほとんど酸化させずにコーティングできます。溶射粒子の温度と速度を計算で求めることでウォームスプレーの最適な溶射条件を探索できます。コールドスプレーの超音速流れの数値シミュレーションの結果例を図2に,粒子速度の計算結果例を図3に示します。コールドスプレーではコーティングの特性が粒子速度に大きく依存するため、粒子速度を把握することが重要です。図1ウォームスプレー装置の模式図図2コールドスプレーのマッハ数の計算結果図3コールドスプレーの粒子速度数計算結果(15mCu) 微粒子の噴射コーティング法により得られる皮膜の様々な特性には,粒子の衝突速度が大きく影響します。この衝突速度は実験的に測定するのが困難なため,計算機でのシミュレーションが効果的です。微粒子の衝突速度(計算値)と皮膜特性(実験値)との関係を知ることで,より高性能な皮膜を低コストで施工する最適な速度を見出すことが可能になります。高速流を扱う圧縮性流体力学の研究によって装置の改良に協力するとともに、より高性能の装置開発にも取り組みたいと考えています。 ●共同研究先:富士岐工産(株),某自動車会社,物質・材料研究機構,防食溶射協同組合●特許:HVOF溶射装置(特開2007-029950)Ti皮膜の形成方法(特開2006-274326)●超小型人工衛星KSATの熱設計を担当しました。 圧縮性流体力学の専門家として、微粒子の超高速噴射コーティングを研究。国産初の噴射装置の開発も担当しました。超音速を用いる表面処理装置の改良や開発に必要な情報を提供できます。相談に応じた協力が可能です。
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