地域課題 作物学 比較環境農学 栽培学 未利用作物 未利用作物 資源化 栽培技術開発 世界的規模で地球温暖化、沙漠化が進行しています。温暖化・沙漠化による高温・乾燥・塩類集積など、不良環境下で作物が受ける生理生態的影響と耐性メカニズムの解明、不良環境下で育つ耐性作物や植物の農学的利用法を研究課題としてきました。塩生植物の栽培が土壌の塩分を除去し、乾燥に強い植物が乾燥地の緑化を促進するなど、植物による不良環境の修復や、未利用植物・作物を飼料、油料、繊維料等として利用するための栽培技術の確立と新たな利用法の開発が、本研究の目的です。 ・CO2吸収能力が高く3カ月で3m以上にも成長するケナフ栽培は、地球温暖化対策の一翼を担います。茎は紙の原料、葉は飼料として、さらに耐湿性が高いことから湖沼の水質改善などに利用できることを明らかにしました。茎の繊維からは建築ボードやプラスチックの製造が試みられています。・塩生植物パスピエールは沙漠化の原因の一つである塩類土壌の集積を修復する機能があります。フランス料理では、高級食材として使用される高付加価値作物です。現在その効率的栽培法を研究しています。・ホホバやジャトロファは一般の作物の栽培が難しい乾燥地で育ちます。バイオ燃料として、また化粧品や薬品の原料として使えることが明らかになっています。日本における栽培法の確立を目指しています。 地球温暖化や沙漠化を、不良環境下で生育する未利用作物・植物を栽培することで防止し、回復を試みる研究を進めています。発芽や生育が不揃いな野生植物を作物化するには、生理生態を解明し利用目的に応じた栽培法を確立することが必要です。我が国にも耕作放棄地や作物栽培が難しい土壌があります。そうした地域で市場価値の高い、日本では珍しい植物を食材、医薬・化粧品、環境浄化や景観等を目的として栽培できれば、産地形成と地域活性化につながり、新しい市場開拓が期待できます。 ●未利用作物の中には有用資源になり得るものが多数あります。栽培法を確立することで、効率的利用法の開発や特許取得の可能性があります。●津波被災地、宮城でパスピエールを栽培。鹿児島で長命草を研究。地元と共に特産品化を目指します。 未利用作物の栽培で、温暖化・沙漠化防止に取組む専門家。土壌に応じた作物の提案や栽培法の確立、新たな利用法の開発が可能です。現場の課題を一緒に考えることから始めます。作物による地域活性のご相談に協力できます。
PDFファイル:7-Ar-shimizu-agr.pdf