ドイツ文学 ドイツ文学 ヘルマン・ヘッセ 翻訳 文学全集 『車輪の下』で有名なドイツの作家ヘルマン・ヘッセは、わが国では戦前より親しまれ、何種類もの「全集」が刊行されてきました。しかし、それらは実際には「選集」であり、しかも現在ではすべて絶版となっています。こうした状況の下、より浩瀚な『ヘッセ全集』の刊行を目指し、「ヘルマン・ヘッセ友の会・研究会」の会員として、編集・翻訳に携わっています。 今回の『ヘッセ全集』には、次のような特徴があります。1『ヘルマン・ヘッセ全集』(全16巻、2007年完結)は、ヘッセの文学作品を一点も漏らさず収録した「完全版」であり、これまでわが国で知られていなかった作品や草稿を多数含んでいます。2『ヘルマン・ヘッセエッセイ全集』(全8巻、2010年10月完結予定)にも、ヘッセの人生や文学観を知る上で貴重な未公開の文章が多数収録されています。3いずれの「全集」も、2001年よりドイツで刊行された最新かつ最も包括的で信頼できるドイツ語版『ヘッセ全集』を底本としています。4『ヘッセ全集』では10名、『エッセイ全集』では8名の編集委員が、翻訳担当者の訳文を繰り返しチェックし、誤訳がなく、読みやすく、完成度の高い訳文に仕上がるよう努めています。5主要な作品や重要なエッセイについては、それらに詳しい研究者を訳者に充て、学術的な研究の成果に裏打ちされた翻訳を目指しています。 ・今回の2つの「全集」は、これまでわが国で刊行されたすべての『ヘッセ全集』を質量ともに凌駕し、ヘッセ文学の全貌をわが国の読者に初めて明らかにするものです。・一般読者にとって有益であるのみならず、文学研究においても基礎的な資料として広く活用されるものと期待されます。 ●『ヘルマン・ヘッセ全集』は、「日本翻訳家協会」より、平成20年度「第44回日本翻訳出版文化賞」を授与されました。 完全版『ヘルマン・ヘッセ全集』と『ヘルマン・ヘッセエッセイ全集』の編集・翻訳に編集委員として携わっているドイツ文学者。ヘッセの人生・文学、翻訳の面白さ・難しさなどについての解説、講演が可能です。
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