心療内科 心療内科 トラウマ 心的外傷後ストレス障害 PTSD EMDR 光トポグラフィ(NIRS) 心的外傷(トラウマ)を治療する実践的研究を行なっています。災害、事故、事件、日常における辛い出来事は大きなストレスとなり、精神的にも身体的にも不具合をもたらします。トラウマの原因は適切に処理されずに残っている辛い記憶にあると考えられています。私は心療内科医としてEMDRという手法を用いて、トラウマの治療を行なっています。辛い記憶を再処理するためには脳をどのように働かせれば良いか、治療場面で脳の活動を見ながら研究しています。 心の研究において、かつては脳の活動はブラックボックスとして扱われてきました。脳波、脳磁図、PET、SPECT、機能的MRI、光トポグラフィなどの脳機能計測装置が登場したことによって、今や脳が働いているところを直接見ることができるようになりました。私はこれまで脳磁図、機能的MRI、光トポグラフィを用いて人間の知覚や記憶の機能について研究してきました。また、心療内科医として、ストレスによって体の症状が出る心身症や辛い体験をしたことでその嫌な記憶が心と体に症状を出し続ける心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療を行なっています。薬だけでは根本治療にはならず、経験した辛い出来事に関わる記憶をうまく処理していくことが必要です。辛い記憶を処理する心理療法に、EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)という方法があります。この心理療法では、心に負担をかけることなく辛い記憶を再度見つめ直して整理し直すことで、トラウマに起因する症状が改善していきます。右の図(A)は、辛い記憶を思い出している時の前頭葉の脳の活動を光トポグラフィで捉えたものです。血流が増え、緊張、不安が強くなっていることがわかります。そこにEMDRを行うと、脳の興奮状態が穏やかになったことがわかります(B)。実際に治療場面で血流を見ながら心理療法を行うことで、トラウマに関する脳の活動のメカニズムを解明することを目標としています。 ・トラウマによる辛さとそれを緩和するメカニズムが明らかになれば、トラウマに苦しむ人の助けになる と考えています。・悲嘆、ストレス、日常の嫌なことなどにも応用可能だと考えています。・災害、事故、事件の直後の早期介入はトラウマを最小限に食い止められる可能性があります。 EMDR治療時の脳のメカニズムを解明すれば、より効果的な治療法の開発に繋がります。 ●科学研究費「EMDRのメカニズムの解明-バイオマーカーを用いた研究」(20K03443)●EMDRによる治療は、鹿児島大学病院心身医療科の外来診察で行なっています。●医師の立場で、臨床心理士や公認心理師の養成に当たっています。 トラウマ治療法「EMDR」の専門家として、臨床と研究を行っています。治療に当たる医師や脳科学の専門家等との共同研究が可能です。外来診察はどなたでも受診できます。講演やセミナー等の講師もお受けします。
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