環境教育 教育方法学 カリキュラム研究 環境教育 地域 総合学習 環境教育 脱人間中心主義 カリキュラム 気候変動、環境汚染など国際規模の環境問題の深刻化を背景に、環境教育に多くの関心が寄せられ、多様な分野から環境を守る活動が展開されています。しかし環境教育の目的・目標は、環境に関する活動を行えば達せられるものではなく、より深い次元での議論の必要性が近年認識されています。学校の教育内容を地域の実態に即して見直すことや、地域の課題に取り組むことで問題解決能力や権利意識を育てることなど、教育学固有の議論が環境教育に寄与するような環境教育の構築を目指します。 1、日本における環境教育の展開に関する歴史的研究日本では環境教育という概念が紹介される以前の1960~70年代、教師たちがボトムアップ的に今日の環境教育のルーツとなる実践を行ってきました。公害問題に関する授業や地域教材の開発、また地域の開発計画への反対運動に関する調査を学校教育に取り入れるなど、環境教育に位置付けられる多様な実践の蓄積があります。これら地域に根ざす実践はどのように展開されていたのか、これらの実践を高く評価し理論化した教育学者たちは、環境教育についてどのように論じていたのかという研究を行ってきました。これらの日本独自の環境教育の実践と理論による示唆を、図のように整理しました。地域に根ざす環境教育はなぜ重要なのか、いかに実現できるのかを、これから学校(小中高校)との共同研究を通して検証していきます。2、国外の環境教育の動向に関する研究米国を中心とする諸外国の環境教育の研究動向を整理し、分析しています。地域に根ざすという環境教育の在り方は、日本だけでなく、国外の環境教育研究においても重要視され、研究の蓄積があります。国外では、地域に根ざす環境教育がどのように論じられているのか、日本の環境教育にどのような示唆を与えうるのか、検討しています。 環境教育は学校内外での取り組みを必要とします。学びを学校内に限定したり、生活から切り離すことなく、地域に根ざす環境教育を試みることで、より豊かな環境教育の実践を展開することができます。地域(自然と社会)環境に関わる教育は、環境に留まらず地域課題や社会問題の解決能力や意識を育てることができます。学校を環境教育を行う上でのセンターとして、地域教材の開発や地域資源の活用、地域文化の意義の再認識などの知見を生み出すことで、地域づくりへの貢献も期待できます。 ●日本と欧米の環境教育の理論について、国内外の学会発表、論文投稿を通して相互発信します。●学校との共同研究により、環境教育の実践を行い、その中から生まれた知見(自主編成教材、地域との連携の仕方など)を報告書や論文で公表します。 地域に根ざす環境教育の在り方を提言。地域の小中高と連携して、環境教育の実践に取り組んでいきたいと考える研究者です。環境教育への取組みを模索している先生方との共同研究を希望しています。ご相談ください。
PDFファイル:36-Ec-ki-edu-SDGs4.pdf