環境 霊長類学 動物行動学 動物生態学 動物行動 性選択 生活史 繁殖 霊長類 アフリカ 保全 鳥獣被害 現生あるいは化石の霊長類について調べることで、ヒトの進化を明らかにしようとする学問を霊長類学と言います。ヒトを含め、霊長類の多様な社会が、なぜ、どのように進化したのかを明らかにするため、野生のニホンザル、チンパンジー、ゴリラを対象に、繁殖戦略や生活史に関する研究を行ってきました。また、野生動物の行動や生態に関する基礎情報は、動物の保全や管理に活かすことが可能です。 ◆ゴリラの生活史に関する研究 ゴリラは一般的に一夫多妻で、オスは成長すると生まれた群れを出ます。しかし、アフリカ各地の研究から、オスが群れを出て行かず、複雄群(オスが複数頭いる群れ)をつくる地域があることがわかってきました。オスの移出という生涯のイベントは、ゴリラの社会構造を決める重要な要因です。 ガボン共和国の熱帯雨林に生息するニシローランドゴリラを対象に、オスはどのように移出を決めるのかについて、成長過程における社会関係や生理状態の変化を観察、調査しています。◆野生動物による農作物被害と対策に関する研究 日本の中山間地域では、野生動物による農作物被害が問題となり、様々な防除の取り組みが行われています。しかし、地域集落の状況や野生動物の生息環境などはそれぞれ異なり、定型的な被害対策は効果を期待できません。 集落の聞き取りや野生動物の生態調査を行いながら、地域の状況に応じた「オンデマンド」な対策法を考えています。 アフリカ熱帯林に暮らす大型類人猿は、系統的に最もヒトに近い生き物です。野生での彼らの暮らしを明らかにすることは、人類の進化や人の社会について理解することにつながります。同時に、その研究成果は、絶滅の危機に瀕する野生霊長類の保全に貢献します。一方、日本国内では、イノシシ、シカ、サルといった野生動物による農作物被害が多く発生しています。野生動物の生態解明は、獣害への対策法を提案するなど、人が自然とどのように向き合うべきか、考えるヒントを提示します。 ●ガボン共和国において、ゴリラの社会と生態に関する国際共同研究を行なっています。●鹿児島大学「薩南諸島の生物多様性とその保全に関する教育研究」プロジェクトに参画。●『日本の哺乳類学2』(2008年、東京大学出版会)を分担執筆しました。 ガボン共和国でゴリラの生態と社会を研究する霊長類学の専門家。野生動物の生態解明は種の保全だけでなく、農業の獣害対策にも役立ちます。地域の状況に合った対策提案のための調査や講演依頼への対応が可能です。
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