ライフサイエンス ウイルス学 分子生物学 ウイルス インフルエンザ HCV HBV ツパイ FMDV 鳥インフルエンザや口蹄疫など越境性動物疾病は、畜産業だけでなく社会に大きな影響を与えます。私たちはインフルエンザウイルスや肝炎ウイルス、その他の越境性動物疾病を起こすウイルスの病原性を、細胞レベルから生体レベルにおいて解明する事を目的に研究に取り組んでいます。また、ツパイという小型哺乳類を新たな実験感染動物として確立する試みにも取り組んでいます。(*)研究から得られる新しい知見を元に、疾病の制御につながる応用研究への展開を行います。 ウイルス*ツパイはマウスよりヒトに近い特性を持つと期待される小動物。免疫系の反応などの研究を進めることで適性を判断し、実験動物として完成させることを目指している。個体(実験動物)細胞B細胞病原性発現機構の解明TCRT細胞サイトカイン免疫系病態制御法開発への応用ウイルスが生体に侵入すると免疫系が異物と認識し反応する。自然免疫系や獲得免疫系(B細胞の抗体産生、T細胞の異物認識等)が作動する。ウイルスがどんな遺伝子や性質を持ち、どうやって疾病を引き起こすのかを解明する研究を進めることによって、早期の診断法や予防法、新薬や治療法などウイルスをコントロールする応用研究へと展開することが可能になる。 越境性動物疾病や肝炎など動物やヒトの生活や生命を脅かすウイルス性疾患がどのような病気であるかを分子レベルで理解し、これらを防ぐにはどうしたらよいかを細胞や実験動物系を用いて研究していきます。これらの研究成果は、疾病の治療効果を示す新薬や予防法の開発に結びつき、新たな治療法、診断法の確立へと繋がる事が期待されます。ウイルスを研究する技術を学生が学ぶことによって、早期診断や予防など畜産現場で疾病を制御できる人材を育てることも大きな目的です。 ●特許公開2010-46083特願2010-180981特許公開2009221131,WO2007/097461,国際出願番号PCT/JP2007/053663WO2005/019268,国際出願番号PCT/JP2004/012428特許公開2004-151等計14件に関与しています。●平成12年度日本ウイルス学会杉浦奨励賞受賞 本センターは畜産王国鹿児島を家畜伝染病から守る研究拠点。ウイルスの病原性を解明することで、診断・治療・予防法の開発に繋がる研究に取り組んでいます。大学や研究機関との共同研究も積極的に行っています。
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