医療・福祉 有床義歯補綴学 摂食・嚥下障害 リハビリテーション 製造技術 構音・嚥下障害 摂食・嚥下障害 舌切除 脳卒中 リハビリテーション 舌圧 センサー 構音時や咀嚼・嚥下時(言葉を発したり,食べ物をかんだり・飲み込むこと)には舌と上あご(口蓋部)との接触が必要ですが、舌切除を余儀なくされたり、高齢や脳卒中による舌運動の制限のため、うまく話せなくなったり、食事が十分にできないことがあります。こうした患者の治療やリハビリには舌圧センサーシートが有用ですが、既存のものでは正確なデータ把握が困難。個人に合わせて変形なく広範囲を測定し、接触状況をビジュアル表示できる舌圧センサーシートの開発をめざしています。 舌と口蓋部の接触は発音や嚥下時にとって重要現況のセンサーでは,多部位の接触状況が把握困難.また,複雑な口腔内で使用するには変形によりデータが不正確になる可能性があるそこで厚さ1mm程度の薄いフィルム状のシート内に10-16個程度のセンサーを埋入し,かつシートが変形してもセンサーにひずみが生じない,また,口腔外に出るコードは機能を妨げないような太さ(23mm)のセンサーシートを作製/タ/発音時するとフィードバック訓練診断結果の提示発音による上あごに対する舌の接触像(パラトグラム)嚥下時にも同様の接触関係を示すことが知られている 舌圧センサーの開発は、脳卒中や舌切除、高齢による舌運動制限のために生じる構音障害や嚥下障害のある患者に対する装置(舌接触補助床:PAP)の設計に役立ちます。舌圧の大きさ、および舌と上あご(口蓋部)との接触関係をリアルタイムでビジュアル化(パラトグラムと呼ぶ)することで、フィードバック訓練に用いることが可能となり、構音や嚥下障害のある患者のQOL向上と健康増進に貢献できると考えられます。また、発音の矯正のために応用できる可能性もあります。 ●現在、摂食・嚥下障害および構音障害の患者に対する治療やリハビリテーションのために,舌と口蓋部の接触を調べる適切なセンサーが存在しません。薄くて変形を許容できる簡便なセンサーシートの開発が必要です。 舌圧センサーシートの開発は構音や嚥下障害の治療・リハビリに福音。センサーやコードを小さくできる技術を持つ企業の協力を求めています。同時に計測データをビジュアル化する技術開発も進行していく予定です。
PDFファイル:19-Mf-nishi01-med.pdf