カイコ 食品化学 ワクチン学 家畜疾病制御 機能性飼料 カイコ ワクチン 家畜 遺伝子工学 感染防御 分子デザイン タンパク質工学 ワクチンは最小の投与で最大限の効果を発揮できる理想的な感染症対策です。私たちは病原体の一部だけを遺伝子組換え技術で作出し、安全で有効性の高いワクチン抗原を作る次世代のワクチン開発に取組んでいます。しかし従来の方法では、構造が複雑な抗原は作出できない、生産量が著しく低いといった問題がありました。カイコでタンパク質を作る生産系を利用すれば、複雑な構造を持つ抗原でも質を落とさず大量に生産でき、新しいワクチン抗原の効率的な生産工場として期待されています。 大腸菌、酵母といった、従来のタンパク質の発現系と異なる「カイコ-バキュロウイルス発現系」を利用することで、構造が複雑な抗原でも大量に生産できるのが特徴です。カイコで作出した抗原を精製し、注射型のワクチン開発や、カイコのサナギをそのまま利用する「食べるワクチン」の開発にも着手しています。 効率よくワクチン抗原を作るように設計した抗原遺伝子を、優れた発現系であるカイコに導入、大量生産することによって、新たなワクチン開発の可能性が大きく広がります。・カイコで作出したワクチン抗原は、家畜およびヒト用のワクチン開発に利用することができます。・食べるワクチンの研究が進展すれば、迫りくる昆虫食の時代に、カイコの栄養学的な観点からも飼料型ワクチンや添加物としての開発も期待できます。 ●本研究は九州大学農学部、KAICO株式会社との共同研究による成果です。●PCT(国際特許)出願中:【経口ワクチン組成物】(WO2022/215742)●アジュバントの研究も行っています。 次世代ワクチン開発のため、抗原の作出・評価に取組んでいます。カイコを発現系に用いることで、効率的なワクチン抗原の生産が可能。ヒト・動物の医薬品メーカー、飼料メーカー等、興味のある方はお問合せください。
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