マクロ経済学 経済成長理論 出生率 乳幼児死亡率 児童労働 汚職 人的資本 世代重複モデル 先進諸国においては、公衆衛生の改善に伴って乳幼児死亡率が低下するにつれて、家計の出生率が低下し教育投資量が増加したことが明らかとなっています。この経済現象は‟quality-quantity trade-off” と呼ばれ、先進諸国の人口動態の転換に大きな役割を果たしました。一方、後発開発途上国においてはquality-quantity trade-offが機能せず、出生率が高く教育投資量が伸び悩む状況から脱せずにいます。quality-quantity trade-offの阻害要因に着目し、有効な経済政策を明らかにします。 quality-quantity trade-offの阻害要因と経済政策●本研究の理論分析経済の移行過程を描写するため、世代重複モデルを用いる。時間を通じた経済発展を考えるため、動学分析は、人口動態と人的資本の蓄積に着目する。 本研究では、後発開発途上国(特に南アジアやサブサハラ・アフリカの諸地域)の経済を数理モデル化し、様々な経済政策、さらにそれら経済政策の組み合わせから、理論的に有効な政策とそうでない政策を明らかにできます。その結果、後発開発途上国においてquality-quantity trade-off が機能しない現状に対して、理論的根拠のある政策を提言することができます。さらに本研究の理論分析は、途上国に対する開発経済学や実証研究の発展を推進できる基礎研究になると期待しています。 異分野の研究者との共同研究が可能です。例えば、ミクロ経済学、実証マクロ経済学、開発経済学、労働経済学、国際経済学などの研究者や国際協力の専門家と連携し、多様な研究を展開したいと考えています。 数理モデルに基づく経済政策を提言するマクロ経済の専門家。後発開発途上国を対象に、先進国モデルが機能しない現象を阻害要因から分析、最適な政策を理論的に検討しています。異分野の研究者との連携を求めています。
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