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新規免疫抑制剤 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P170014175
掲載日 2017年6月2日
出願番号 特願2017-037977
公開番号 特開2018-145098
出願日 平成29年3月1日(2017.3.1)
公開日 平成30年9月20日(2018.9.20)
発明者
  • 野口 洋文
出願人
  • 国立大学法人琉球大学
発明の名称 新規免疫抑制剤 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】カルシニューリン-NFATシグナリングをターゲットとした,より安全性の高い薬剤の開発。
【解決手段】下記式で表される化合物を有効成分とする免疫抑制剤。上記化合物は,11R-VIVITやFK506と同様に免疫抑制作用を発揮するとともに,11R-VIVITよりも薬物としての有効濃度範囲が広く,また,FK506で見られるような耐糖能障害などが見られないことから,より安全性の高い薬剤として期待できる(式)X1-Sp-mR、(X1は,KYELHAxTxxTPSVVVHVCxSで表されるアミノ酸配列;xは任意の天然アミノ酸;Spはスペーサー;でny;yは任意の天然のアミノ酸;nは0~5の整数;Rはアルギニン;mは9~13の整数)
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

シクロスポリンAやFK506などカルシニューリン阻害剤は,免疫抑制剤として広く用いられている。しかしながら,これらの薬剤は,腎機能低下,高血圧,インスリン分泌量低下,神経毒性など,様々な副作用を有することでも知られている。
このことから,カルシニューリン阻害とは異なるメカニズムを有する免疫抑制剤の開発が望まれている。そのような薬剤として,11R-VIVITと称される薬剤が開発されている(特許文献1)。

11R-VIVITは,カルシニューリン-核内T細胞活性化因子(Nuclear Factor Actibated T cell,以下,「NFAT」)のシグナリング阻害をメカニズムとする薬剤である。
NFATには,NFAT1,NFAT2,NFAT3,NFAT4など複数のサブタイプが存在し,活性化されたカルシニューリンにより脱リン酸化され,活性化される。活性化したNFATは,核内に移動し,IL-2の発現を誘導する。NFATは,これら一連のメカニズムにより,免疫系において,転写調節因子として機能する。

一方,VIVITと同様に,カルシニューリン-NFATシグナリングを阻害することで知られるタンパク質として,regulators of calcineurin(以下,「RCAN」)が知られている(非特許文献1)。

産業上の利用分野

本発明は,免疫抑制作用を有する薬剤に関する。より詳細にいうと本発明は,カルシニューリン-NFATシグナリングを阻害することにより,免疫抑制作用を発揮する薬剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式からなる化合物を有効成分とすることを特徴とする免疫抑制剤

(式) X1-Sp-mR

X1は,KYELHAxTxxTPSVVVHVCxSで表されるアミノ酸配列であり,
アミノ酸配列中,xは任意の天然アミノ酸を,
Spは,スペーサーを,
Rは,アルギニンを,
mは,9から13の整数を表す。

【請求項2】
X1が,配列番号1から3に示されるアミノ酸配列であることを特徴とする請求項1に記載の免疫抑制剤

【請求項3】
Spがnyで表され,yが任意の天然アミノ酸,nが0から5の整数で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の免疫抑制剤

【請求項4】
前記化合物が,配列番号4からなるペプチドであることを特徴とする請求項1に記載の免疫抑制剤
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2017037977thum.jpg
出願権利状態 公開
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