抗腫瘍剤及び免疫賦活剤
国内特許コード | P110001829 |
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掲載日 | 2011年3月17日 |
出願番号 | 特願2007-551968 |
登録番号 | 特許第5392451号 |
出願日 | 平成18年12月25日(2006.12.25) |
登録日 | 平成25年10月25日(2013.10.25) |
国際出願番号 | JP2006325817 |
国際公開番号 | WO2007074788 |
国際出願日 | 平成18年12月25日(2006.12.25) |
国際公開日 | 平成19年7月5日(2007.7.5) |
優先権データ |
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発明者 |
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出願人 |
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発明の名称 |
抗腫瘍剤及び免疫賦活剤
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発明の概要 |
【課題】本発明は、人体に対して安全性が高く、かつ低コストの原料を用いて副作用の少ないセラミド関連物質を有効成分とする医薬用組成物を提供することである。 【解決手段】ビール粕より得られ、下記の構造式で示されるスフィンゴ糖脂質誘導体の一以上を有効成分として含有する医薬用組成物を提供する。 ここで、R3はH又はOHを表し、R4は下記(a)又は(b)で定義される。 (a)R3がHの場合、R4は(CH2)13CH3、又は(CH2)6CH=CHCH2CH=CH(CH2)4CH3である。 (b)R3がOHの場合、R4は(CH2)YCH3(Yは13~21の整数である。)、又は(CH2)Z1CH=CH(CH2)Z2CH3(Z1、及びZ2は0又は自然数であって、Z1+Z2=19である。)である。 【選択図】図3 |
従来技術、競合技術の概要 |
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産業上の利用分野 |
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特許請求の範囲 |
【請求項1】 下記の式(3)で示されるスフィンゴ糖脂質誘導体の一以上を含有するスフィンゴ糖脂質誘導体の混合物を有効成分として含有する医薬用組成物。 【化1】 ここで、R3はH又はOHを表し、R4は下記(a)又は(b)で定義される。 (a)R3がHの場合、R4は(CH2)13CH3、又は(CH2)6CH=CHCH2CH=CH(CH2)4CH3である。 (b)R3がOHの場合、R4は(CH2)YCH3(ここで、Yは14~21の整数である。)、又は(CH2)Z1CH=CH(CH2)Z2CH3(ここで、Z1、及びZ2は0又は自然数であって、Z1+Z2=19である。)である。 【請求項2】 前記(b)は以下で定義される請求項1に記載の医薬用組成物。 (b)R3がOHの場合、R4は(CH2)YCH3(ここで、Yは14~21の整数である。)、又は(CH2)12CH=CH(CH2)7CH3である。 【請求項3】 炭素数の異なる数種のスフィンゴ糖脂質誘導体混合物を有効成分として含有する請求項 1又は2に記載の医薬用組成物。 【請求項4】 前記スフィンゴ糖脂質誘導体は天然のスフィンゴ糖脂質誘導体である請求項1から3のいずれか一に記載の医薬用組成物。 【請求項5】 前記スフィンゴ糖脂質誘導体はビール等の製造工程で得られるビール粕より抽出されるスフィンゴ糖脂質誘導体である請求項1から4のいずれか一に記載の医薬用組成物。 【請求項6】 前記スフィンゴ糖脂質誘導体は、 麦芽を熱風で乾燥させて乾燥麦芽を得る乾燥麦芽製造工程と、 前記乾燥麦芽を粉砕し副原料を混入させ酵素によりデンプン糖化処理を行う糖化工程と、 前記糖化工程で得られた糖化液をろ過するろ過工程と、 前記ろ過工程で得られたろ液を乾燥させて得られたビール糟を極性溶媒に浸漬する浸漬工程と、 前記浸漬工程の極性溶媒からビール糟を除去して抽出液を得る抽出工程と、 前記抽出工程で得られた抽出液を濃縮する濃縮工程と、 前記濃縮工程で得られた脂質成分粗精製物をアルカリ溶液によって加水分解する加水分解工程と、 前記加水分解後、疎水性溶媒と親水性溶媒の混合物を加えて層分離させて分解産物を除去する分解産物除去工程と、 から抽出されるスフィンゴ糖脂質誘導体である請求項1から5のいずれか一に記載の医薬用組成物。 【請求項7】 前記抽出工程で得られる抽出液を、前記浸漬工程で用いる極性溶媒として再度用いることを所定回数繰り返すサイクル工程をさらに有する請求項6に記載の医薬組成物。 【請求項8】 前記医薬用組成物は抗腫瘍剤として用いるための医薬用組成物である請求項1から7のいずれか一に記載の医薬用組成物。 【請求項9】 下記の式(2)で示されるスフィンゴ糖脂質誘導体の一以上を含有するスフィンゴ糖脂質誘導体の混合物を有効成分として、白血病細胞に対して細胞傷害性を有する請求項8に記載の医薬用組成物。 【化3】 ここで、R1はモノカルボン酸がカルボキシル基で酸アミド結合した残基を表す。 【請求項10】 下記の式(3)で示されるスフィンゴ糖脂質誘導体の一以上を含有するスフィンゴ糖脂質誘導体の混合物を有効成分として、白血病細胞に対して細胞傷害性を有する請求項8に記載の医薬用組成物。 【化4】 ここで、R3はH又はOHを表し、R4は下記(a)又は(b)で定義される。 (a)R3がHの場合、R4は(CH2)13CH3、又は(CH2)6CH=CHCH2CH=CH(CH2)4CH3である。 (b)R3がOHの場合、R4は(CH2)YCH3(ここで、Yは14~21の整数である。)、又は(CH2)Z1CH=CH(CH2)Z2CH3(ここで、Z1、及びZ2は0又は自然数であって、Z1+Z2=19である。)である。 【請求項11】 前記医薬用組成物は免疫賦活剤として用いるための医薬用組成物である請求項1から7のいずれか一に記載の医薬用組成物。 【請求項12】 下記の式(3)のR3、及びR4が下記の表で示す構造を有するスフィンゴ糖脂質誘導体を一度に100μM以上投与する肝臓癌抗腫瘍剤。 【化5】 【表1】 【請求項13】 下記の式(3)のR3、及びR4が下記の表で示す構造を有するスフィンゴ糖脂質誘導体を一度に50μM以上投与する皮膚癌抗腫瘍剤。 【化6】 【表2】 【請求項14】 下記の式(3)のR3、及びR4が下記の表で示す構造を有するスフィンゴ糖脂質誘導体を一度に75μM以上投与する肺腺癌抗腫瘍剤。 【化7】 【表3】 【請求項15】 下記の式(3)のR3、及びR4が下記の表で示す構造を有するスフィンゴ糖脂質誘導体を一度に50μM以上投与する白血病抗腫瘍剤。 【化8】 【表4】 【請求項16】 下記の式(3)のR3、及びR4が下記の表で示す構造を有するスフィンゴ糖脂質誘導体を一度に75μM以上投与する大腸癌抗腫瘍剤。 【化9】 【表5】 【請求項17】 前記免疫賦活剤はNKT細胞を活性化することによる請求項11に記載の医薬用組成物。 【請求項18】 請求項5から7のいずれか一の方法によりビール糟から抽出されるスフィンゴ糖脂質誘導体を含有するスフィンゴ糖脂質誘導体の混合物を主成分とし、NKT細胞活性化状態での血中INF-γレベルをNKT細胞活性度が相対的に低い状態の血中INF-γレベルと同等に維持しながらNKT細胞を活性化するNKT細胞活性化剤。 【請求項19】 請求項5から7のいずれか一の方法によりビール糟から抽出されるスフィンゴ糖脂質誘導体を含有するスフィンゴ糖脂質誘導体の混合物を主成分とし、NKT細胞活性化状態での血中GTPをNKT細胞活性度が相対的に低い状態の血中GTPレベルと同等に維持しながらNKT細胞を活性化するNKT細胞活性化剤。 |
国際特許分類(IPC) |
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Fターム |
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画像
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出願権利状態 | 登録 |
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