TOP > 国内特許検索 > 糖質分解酵素、食品添加用細菌のスクリーニング方法、プレバイオティクスの評価方法及びプライマー対

糖質分解酵素、食品添加用細菌のスクリーニング方法、プレバイオティクスの評価方法及びプライマー対 UPDATE

国内特許コード P210017425
整理番号 2009-19P035
掲載日 2021年2月3日
出願番号 特願2020-055336
公開番号 特開2021-153433
出願日 令和2年3月26日(2020.3.26)
公開日 令和3年10月7日(2021.10.7)
発明者
  • 藤田 清貴
  • 石渡 明弘
出願人
  • 国立大学法人鹿児島大学
発明の名称 糖質分解酵素、食品添加用細菌のスクリーニング方法、プレバイオティクスの評価方法及びプライマー対 UPDATE
発明の概要 【課題】カラメル化重合物の資化に有用な糖質分解酵素、食品添加用細菌のスクリーニング方法及びプレバイオティクスの評価方法を提供する。カラメル化重合物の資化に有用な糖質分解酵素を有する細菌を検出できるプライマー対を提供する。
【解決手段】糖質分解酵素は、以下の(a)~(d)のいずれかのアミノ酸配列を有する。
(a)配列番号1に示すアミノ酸配列
(b)配列番号1に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加されたアミノ酸配列
(c)配列番号2に示すアミノ酸配列
(d)配列番号2に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加されたアミノ酸配列
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要

フルクトース(Fru)及びグルコース(Glc)は反応性が高い還元糖である。Fru及びGlcを、水を加えずに加熱すると、水飴状に溶けるとともに、カラメル化の初期反応として糖同士が脱水縮合して様々な構造の重合物が生ずる。当該重合物は、フラン環構造のフラノース(フルクトフラノース;Fruf)で構成されたFruf-α2,6-Glc及びα-Fruf-β-Fruf-1,2’:2,3’-ジアンハイドライド(DFA-III)等、α-グリコシド結合(α結合)を有するFruを含む。植物によって生合成されるスクロース及びイヌリン等のFruf重合物はβ結合のみが知られており、このようなα結合を有するFruを含む重合物は自然界においてまれである。

例えば、カラメルの製造においては、砂糖(非還元糖であるスクロース)が100℃以上に加熱されて、FruとGlcに分解する。その後、重合反応によりFruf-α2,6-Glc等が生成する。カラメル化は、含水量が少ない条件で糖を煮詰める工程で生ずる非酵素的重合反応である。カラメル化で生じた重合物はヒトの消化酵素で分解されない難消化性オリゴ糖である。カラメル化重合物は、ヒトが摂取すると分解されることなく大腸に到達する。非特許文献1によれば、カラメル化重合物に含まれるFruf-α2,6-Glcは特定のビフィズス菌等によって資化されることが知られている。カラメル化重合物をFru及びGlc等の単糖に分解できればビフィズス菌等の腸内細菌はそれを資化できる。

産業上の利用分野

本発明は、糖質分解酵素、食品添加用細菌のスクリーニング方法、プレバイオティクスの評価方法及びプライマー対に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(a)~(d)のいずれかのアミノ酸配列を有する、
糖質分解酵素。
(a)配列番号1に示すアミノ酸配列
(b)配列番号1に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加されたアミノ酸配列
(c)配列番号2に示すアミノ酸配列
(d)配列番号2に示すアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加されたアミノ酸配列

【請求項2】
α-D-フルクトフラノシダーゼ活性を有する、
請求項1に記載の糖質分解酵素。

【請求項3】
前記(a)又は(b)のアミノ酸配列を有し、
α-D-アラビノフラノシダーゼ活性を有する、
請求項1又は2に記載の糖質分解酵素。

【請求項4】
前記(a)又は(b)のアミノ酸配列を有し、
カラメル化重合物を脱水縮合し、アンヒドロ糖を生成する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の糖質分解酵素。

【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の糖質分解酵素をコードする遺伝子をゲノムDNAに有する細菌を取得する取得ステップを含む、
食品添加用細菌のスクリーニング方法。

【請求項6】
請求項1から4のいずれか一項に記載の糖質分解酵素で試料を処理する処理ステップと、
前記処理ステップで生成した分解物、重合物及び単糖の少なくとも1つを定量する定量ステップと、
を含む、プレバイオティクスの評価方法。

【請求項7】
請求項1から4のいずれか一項に記載の糖質分解酵素をコードする核酸に含まれる連続する少なくとも10塩基を、PCR産物の塩基配列中に含むように設計された、
プライマー対。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2020055336thum.jpg
出願権利状態 公開
※ 公開特許は弊社ホームページ内で開示資料とともに、特許公報も掲載しております。
アドレスは http://www.ktlo.co.jp/002_seeds_.html


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close