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画像調整装置、画像調整方法及びプログラム NEW

国内特許コード P200017111
整理番号 (S2017-0745-N0)
掲載日 2020年8月6日
出願番号 特願2019-518822
出願日 平成30年5月16日(2018.5.16)
国際出願番号 JP2018018861
国際公開番号 WO2018212212
国際出願日 平成30年5月16日(2018.5.16)
国際公開日 平成30年11月22日(2018.11.22)
優先権データ
  • 特願2017-099165 (2017.5.18) JP
発明者
  • 大塚 作一
出願人
  • 国立大学法人鹿児島大学
発明の名称 画像調整装置、画像調整方法及びプログラム NEW
発明の概要 トーン調整部は、第1の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をIとし、第2の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をDとし、鑑賞時の環境光の輝度値をDaとし、鑑賞時の環境光の影響を考慮した輝度値をLとし、変換用のトーンカーブをTD(I)とし、環境を考慮したトーンカーブをTL(I)とした場合に、L=Do+Da=TD(I)+Da=TL(I)の関係が成り立つように仮定し、Lo=TL(I)を両対数に変換した後の傾きを示すγ(I)がダイナミックレンジ全域で0にならないようにトーンカーブTD(I)を調整する。
従来技術、競合技術の概要

ダイナミックレンジとは、画像における輝度の最大値と最小値の幅(比率)のことをいう。最近では、ダイナミックレンジが広い画像を撮像することが可能となっており、このような画像をHDR(High Dynamic Range)画像ともいう。HDR画像においては、ダイナミックレンジは例えば6000:1(1/6000)であり、その輝度値は例えば16ビットで表現される。

これに対して、通常のディスプレイで表現できる程度の幅のダイナミックレンジを有する画像をSDR(Standard Dynamic Range)画像という。SDR画像では、ダイナミックレンジは、例えば20:1(1/20)であり、輝度値は例えば8ビットで表現される。

最近では、モバイル機器等の発達に伴い、暗い部屋でHDRディスプレイを用いて表示することが前提となっている映画等のHDR画像を、明るい環境の下でモバイル機器の画面のようなSDRディスプレイを用いて鑑賞したいという要請が高まっている。そこで、入力されたHDR画像から、表示画面が表現可能な輝度範囲内で表示できる画像を生成する画像処理装置等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。

産業上の利用分野

本発明は、画像調整装置、画像調整方法及びプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1のダイナミックレンジを有する第1の画像データの輝度値を、第1のダイナミックレンジより小さい第2のダイナミックレンジを有する第2の画像データの輝度値に調整するトーン調整部を備え、
前記トーン調整部は、
前記第1の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をIとし、前記第2の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をDとし、鑑賞時の環境光による輝度値をDaとし、鑑賞時の環境光の影響を考慮した前記第2の画像データの輝度値をLとし、変換用のトーンカーブをTD(I)とし、環境を考慮したトーンカーブをTL(I)とした場合に、
=Do+Da=TD(I)+Da=TL(I)の関係が成り立つように仮定し、Lo=TL(I)を両対数に変換した後の傾きを示すγ(I)がダイナミックレンジ全域で0にならないようにトーンカーブTD(I)を調整する、
画像調整装置。

【請求項2】
前記トーン調整部における前記トーンカーブTL(I)は、単調増加関数である、
請求項1に記載の画像調整装置。

【請求項3】
Da=TD(I)=TL(I)/2を与える輝度値Iの値をIaとし、
1≧I≧Iaの少なくとも1箇所で前記傾きγ(I)が0.5を上回っている、
請求項2に記載の画像調整装置。

【請求項4】
前記傾きγ(I)が最大値をとるIの値をImとすると、
1≧lm≧Iaの関係を満たす、
請求項2又は3に記載の画像調整装置。

【請求項5】
前記環境光の強度を検出する照明センサを備え、
前記トーン調整部は、
前記照明センサで検出された前記環境光の強度と、画像を表示する画面の反射率とに基づいて、前記環境光による輝度値Daを算出し、
前記輝度値Daに応じて、前記傾きγ(I)がダイナミックレンジ全域で0にならないように、前記トーンカーブTD(I)を調整する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像調整装置。

【請求項6】
前記トーン調整部は、
前記輝度値Daに応じて、前記傾きγ(I)がダイナミックレンジ全域で0にならないように前記トーンカーブTD(I)とともに前記第2の画像データの最大輝度値を調整する、
請求項5に記載の画像調整装置。

【請求項7】
特性が異なるトーンカーブを複数記憶する記憶部を備え、
前記トーン調整部は、
前記記憶部に記憶されたトーンカーブの中から、前記第1の画像データにおいて画素数が多い輝度値の範囲で鑑賞時の環境光の影響を加味した時の前記傾きγ(I)が大きい前記トーンカーブTD(I)を選択し、
選択した前記トーンカーブTD(I)を用いて前記第1の画像データの輝度値を前記第2の画像データの輝度値に調整する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の画像調整装置。

【請求項8】
特性が異なる前記トーンカーブTD(I)を複数記憶する記憶部を備え、
前記トーン調整部は、
前記記憶部に記憶された前記トーンカーブTD(I)の中から、前記第1の画像データにおいて鑑賞者の注視領域の輝度値の範囲で鑑賞時の環境光の影響を加味した時の前記傾きγ(I)が大きいトーンカーブTD(I)を選択し、
選択した前記トーンカーブTD(I)を用いて前記第1の画像データの輝度値を前記第2の画像データの輝度値に調整する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の画像調整装置。

【請求項9】
画像を表示する表示部と、マンマシンインターフェイスである操作部とを備え、
前記表示部が前記トーンカーブTD(I)を表示しつつ、前記操作部を介して前記トーンカーブTD(I)の特性を調整可能である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の画像調整装置。

【請求項10】
前記表示部は、鑑賞時の環境光の影響を加味したトーンカーブTL(I)を表示する、
請求項9に記載の画像調整装置。

【請求項11】
前記トーン調整部は、
輝度値が最低である領域を含む画像データを、前記第1の画像データとして、前記表示部に表示されたトーンカーブを用いて、前記第1の画像データの輝度値を前記第2の画像データの輝度値に調整し、
前記表示部に前記第2の画像データを表示しつつ、前記操作部の操作入力により前記トーンカーブの特性を調整可能である、
請求項10に記載の画像調整装置。

【請求項12】
画像を表示する表示部と、
マンマシンインターフェイスである操作部と、
第1のダイナミックレンジを有する第1の画像データの輝度値を、第2のダイナミックレンジを有する第2の画像データの輝度値に調整するトーン調整部と、を備え、
前記トーン調整部は、
入力をXとし、出力をYとした場合にlogY=γ(X)LogXの関係を有するトーンカーブを用いて前記第1の画像データの輝度値を、前記第2の画像データの輝度値に調整し、
前記表示部が前記トーンカーブを表示しつつ、前記操作部を介して前記トーンカーブの特性を調整可能である、
画像調整装置。

【請求項13】
第1のダイナミックレンジを有する第1の画像データの輝度値を、第1のダイナミックレンジより小さい第2のダイナミックレンジを有する第2の画像データの輝度値に調整するトーン調整ステップを含み、
前記トーン調整ステップでは、
前記第1の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をIとし、前記第2の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をDとし、鑑賞時の環境光による輝度値をDaとし、
鑑賞時の環境光の影響を考慮した前記第2の画像データの輝度値をLとし、変換用のトーンカーブをTD(I)とし、環境を考慮したトーンカーブをTL(I)とした場合に、
=Do+Da=TD(I)+Da=TL(I)の関係が成り立つように仮定し、Lo=TL(I)を両対数に変換した後の傾きを示すγ(I)がダイナミックレンジ全域で0にならないようにトーンカーブTD(I)を調整する、
画像調整方法。

【請求項14】
コンピュータを、
第1のダイナミックレンジを有する第1の画像データの輝度値を、第1のダイナミックレンジより小さい第2のダイナミックレンジを有する第2の画像データの輝度値に調整するトーン調整部として機能させ、
前記トーン調整部は、
前記第1の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をIとし、前記第2の画像データにおける最大値1で正規化された輝度値をDとし、鑑賞時の環境光による輝度値をDaとし、
鑑賞時の環境光の影響を考慮した前記第2の画像データの輝度値をLとし、変換用のトーンカーブをTD(I)とし、環境を考慮したトーンカーブをTL(I)とした場合に、
=Do+Da=TD(I)+Da=TL(I)の関係が成り立つように仮定し、Lo=TL(I)を両対数に変換した後の傾きを示すγ(I)がダイナミックレンジ全域で0にならないようにトーンカーブTD(I)を調整する、
プログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2019518822thum.jpg
出願権利状態 公開
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