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診断システム、移動装置、診断装置、及び診断プログラム 新技術説明会

国内特許コード P170014369
整理番号 S2016-0080-N0
掲載日 2017年6月30日
出願番号 特願2015-222430
公開番号 特開2017-090315
出願日 平成27年11月12日(2015.11.12)
公開日 平成29年5月25日(2017.5.25)
発明者
  • 塩屋 晋一
  • 吉田 秀樹
  • 黒川 善幸
  • 林 良太
  • 鹿嶋 雅之
出願人
  • 国立大学法人鹿児島大学
発明の名称 診断システム、移動装置、診断装置、及び診断プログラム 新技術説明会
発明の概要 【課題】壁面の診断を効率的に行うことができる診断システムを提供する。
【解決手段】移動体100は、診断対象の壁面Wに打撃を与える打撃部、及び打撃で生じる打音の波形を表す打音データを生成するマイクロホン部を有する。診断装置200は、打音データを用いて壁面Wを診断し、診断結果を出力する。移動装置300は、移動体100を壁面Wに沿って移動させる。撮像装置400は、移動体100の壁面W内の位置を特定可能なように、移動装置300によって移動される移動体100及び壁面Wを撮像し、撮像結果を出力する。関連付け装置500は、撮像装置400から撮像結果を、診断装置200から診断結果を、それぞれ時系列データとして取得すると共に、各時点の撮像結果ごとに、該撮像結果を用いて移動体100の壁面W内の位置を特定し、その特定した位置と、該撮像結果が表す時点に対応する診断結果と、を関連付ける。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

建物の壁面をハンマで軽打し、打音に基づいて壁面を診断する打音法が知られている。例えば、壁面の表層部を構成する仕上げ材が下地に対して浮いた劣化箇所での打音は、両者が密着した健全箇所での打音と異なる。このため、作業員は打音を聴くことで、劣化箇所を特定できる。

特許文献1に開示されるように、打音法を自動化した診断システムも知られている。特許文献1の診断システムは、壁面に打撃を与える打撃子と、打音を集音するマイクロホンと、マイクロホンで得られる音波の波形に基づいて、打撃が与えられた箇所の診断を行うコンピュータと、を備える。

産業上の利用分野

本発明は、診断システム、移動装置、診断装置、及び診断プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
診断対象の壁面に打撃を与える打撃部、及び前記打撃で生じる打音の波形を表す打音データを生成するマイクロホン部を有する移動体と、
前記打音データを用いて前記壁面を診断し、診断結果を出力する診断装置と、
前記移動体を前記壁面に沿って移動させる移動装置と、
前記移動体の前記壁面内における位置を特定可能なように、前記移動装置によって移動される前記移動体及び前記壁面を撮像し、撮像結果を出力する撮像装置と、
前記撮像装置から前記撮像結果を、前記診断装置から前記診断結果を、それぞれ時系列データとして取得すると共に、各時点の前記撮像結果ごとに、該撮像結果を用いて前記移動体の前記壁面内における位置を特定し、その特定した位置と、該撮像結果が表す時点に対応する前記診断結果と、を関連付ける関連付け装置と、
を備える診断システム。

【請求項2】
前記関連付け装置から、前記移動体の前記壁面内における位置と関連付けられた前記診断結果を取得し、該壁面内における位置別に、該診断結果を表示出力する携帯端末、
をさらに備える請求項1に記載の診断システム。

【請求項3】
前記関連付け装置が、前記移動体の前記壁面内における位置別に、その位置と関連付けられた前記診断結果を表示出力する表示部を有する請求項1又は2に記載の診断システム。

【請求項4】
前記診断装置が、前記移動体に取り付けられており、
前記診断装置から前記関連付け装置に、前記診断結果が無線でリアルタイムに送信される請求項1から3のいずれか1項に記載の診断システム。

【請求項5】
壁面を診断するために前記壁面に打撃を与える打撃部を有する移動体を、前記壁面に沿って移動させる移動装置であって、
前記移動体を前記壁面に面する位置に吊り下げる線材と、
前記移動体を吊り下げた状態の前記線材の巻き取り及び巻き戻しを行う巻取機構と、
前記移動体を吊り下げた状態の前記線材を揺動させる揺動機構と、
を備える移動装置。

【請求項6】
前記巻取機構によって前記線材が巻き取られた場合、及び巻き戻された場合に、前記移動体の揺動の振れ幅が共通の値に保たれるように、前記揺動機構を制御する制御手段、
をさらに備える請求項5に記載の移動装置。

【請求項7】
診断対象の壁面に打撃を与えることにより発生させた打音の波形を表す打音データを外部から取得する打音データ取得手段と、
前記打音データを用いて、前記打音に含まれる残響の時間長を表す残響指標を算出し、該残響指標を診断結果として出力する診断結果出力手段と、
を備える診断装置。

【請求項8】
前記診断結果出力手段が、
互いに通過帯域の異なる複数のバンドパスフィルタと、
前記打音データを前記各バンドパスフィルタに通すことで得られる各フィルタ通過後打音データについて前記残響指標を算出する算出手段と、
前記各フィルタ通過後打音データのうち、最も共振の発生度合いの高いフィルタ通過後打音データを特定する共振度判定手段と、を含み、
前記算出手段によって算出された前記各残響指標のうち、前記共振度判定手段によって特定された前記フィルタ通過後打音データについての前記残響指標を、前記診断結果として出力する請求項7に記載の診断装置。

【請求項9】
前記共振度判定手段が、前記各フィルタ通過後打音データの前記残響指標、及び/又は前記各フィルタ通過後打音データの理想的な共振波形との位相のずれ度合いに基づいて、前記最も共振の発生度合いの高いフィルタ通過後打音データを特定する請求項8に記載の診断装置。

【請求項10】
前記算出手段が、
前記打音データが表す波形を、時間-振幅平面で、等しい時間間隔で複数の区間に区切り、区間毎に該波形が表す線分の長さを求め、求めた長さを区間間で比較することに基づいて、打撃が与えられた時点を特定する打撃時点特定手段と、
前記打撃時点特定手段によって特定された前記打撃が与えられた時点を用いて、前記残響指標を算出する残響指標算出手段と、
を含む請求項8又は9に記載の診断装置。

【請求項11】
コンピュータに、
診断対象の壁面に打撃を与えることにより発生させた打音の波形を表す打音データを外部から取得する打音データ取得機能と、
前記打音データを用いて、前記打音に含まれる残響の時間長を表す残響指標を算出し、該残響指標を診断結果として出力する診断結果出力機能と、
を実現させる診断プログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015222430thum.jpg
出願権利状態 公開
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