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エビの殻の除去方法

国内特許コード P160012887
整理番号 (S2014-1221-N0)
掲載日 2016年3月30日
出願番号 特願2015-143586
公開番号 特開2016-028570
出願日 平成27年7月21日(2015.7.21)
公開日 平成28年3月3日(2016.3.3)
優先権データ
  • 特願2014-148149 (2014.7.18) JP
発明者
  • 進藤 穣
出願人
  • 国立大学法人鹿児島大学
発明の名称 エビの殻の除去方法
発明の概要 【課題】本発明は、簡便な方法でエビの殻を除去する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、殻付きのエビを有機酸緩衝液中に浸漬し、水流攪拌により処理することを特徴とするエビの殻の除去方法に関する。また、本発明は、殻付きのエビを、ポリリン酸塩を含むpH4.0~6.0の有機酸溶液中に浸漬し、水流攪拌により処理することを特徴とするエビの殻の除去方法にも関する。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要

鹿児島湾において、ナミクダヒゲエビが小型底曳網漁により漁獲されているが、ジンケンエビ(Plesionika semilaevis)も多量に混獲されている。このジンケンエビのサイズは小型(体長約75mm)である為、殻の除去に手間が掛かり、その上、安価であるという理由から、漁獲されたジンケンエビの大部分は利用されずに廃棄されているのが現状である。通常、冷凍ムキエビの殻むきは、人件費の安い東南アジア諸国で行われているが、ジンケンエビにおいても同様の手法を取り入れると、特産品としての価値が失われる。また、富山県のシラエビのように殻むき機械の導入も考えられるが、既存の機械をそのまま利用することが不可能で、改良のためのコストが莫大に掛かってしまうことで、採算性に疑問が生じる。

殻むき作業の簡略化のためにエビの殻を軟化する方法として、特許文献1には、生又は前処理した甲殻類を減圧下で加熱する減圧加熱工程と、減圧加熱工程後の甲殻類を加圧下で加熱する加圧加熱工程とを備える甲殻類加工品の製造方法が記載されており、前処理として、0.05~1.0重量%の有機酸(乳酸、クエン酸、酢酸、酒石酸など)水溶液への浸漬処理による殻の軟化を補助する処理が施されてもよいことが記載されている。しかし、有機酸をpHを制御せずに用いることにより、甲殻類の風味が酸味を伴うようになってしまう。

また、特許文献2には、エビの殻を有機酸及びキチン分解酵素により処理することを特徴とするエビの殻の軟化方法が記載されているが、特許文献2の方法では、ATP分解酵素を失活させるためにボイル処理を行っている。

しかし、エビをより簡便に処理するために、加熱処理することなく生の状態でエビを処理することや、エビの殻を除去してエビの殻むき作業のさらなる簡略化を図り、ジンケンエビなどの小型エビを加工食品の原料としてより有効に利用することが望まれている。

産業上の利用分野

本発明は、エビ、特に小型エビの殻を除去する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
殻付きのエビを有機酸緩衝液中に浸漬し、水流攪拌により処理することを特徴とするエビの殻の除去方法。

【請求項2】
殻付きのエビを、ポリリン酸塩を含むpH4.0~6.0の有機酸溶液中に浸漬し、水流攪拌により処理することを特徴とするエビの殻の除去方法。

【請求項3】
有機酸がクエン酸である請求項1又は2のエビの殻の除去方法。

【請求項4】
ポリリン酸塩溶液でさらに処理する請求項1~3のいずれか1項のエビの殻の除去方法。

【請求項5】
有機酸緩衝液又は有機酸溶液により処理した後、ポリリン酸塩溶液で処理する請求項4のエビの殻の除去方法。

【請求項6】
頭部及び殻付きのエビの頭部及び殻を除去する、請求項1~5のいずれか1項の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015143586thum.jpg
出願権利状態 公開
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