免疫染色法、及び当該免疫染色法を利用した細胞の評価方法
国内特許コード | P07A010694 |
---|---|
掲載日 | 2007年10月4日 |
出願番号 | 特願2005-319965 |
公開番号 | 特開2007-127505 |
登録番号 | 特許第4734636号 |
出願日 | 平成17年11月2日(2005.11.2) |
公開日 | 平成19年5月24日(2007.5.24) |
登録日 | 平成23年5月13日(2011.5.13) |
発明者 |
|
出願人 |
|
発明の名称 |
免疫染色法、及び当該免疫染色法を利用した細胞の評価方法
|
発明の概要 |
【課題】本発明は、検出感度を落とすことなく、内因性ビオチン等による非特異反応の抑制を達成しつつ、細胞増殖等についての評価を提供し得る免疫染色方法を提供するものである。 【解決手段】本発明の免疫染色方法は、固定標本切片中の標本について内因性ペルオキシダーゼ活性を抑制する工程と、抑制された標本を親水化する工程と、親水化した標本の抗原性を回復する工程と、前記標本の一部と一次抗体とを結合させる工程と、からなる免疫染色方法であって、前記抗原性を回復する工程として、酵素処理、又は熱処理から選択される少なくとも1種の処理を行うことを特徴とする。 【選択図】なし |
従来技術、競合技術の概要 |
|
産業上の利用分野 |
|
特許請求の範囲 |
【請求項1】 動物組織の形態の形成及び維持を免疫組織染色によって解析するにあたり、 (a)動物組織の試料を、内因性ペルオキシダーゼ活性抑制処理の後に親水化する工程、 (b)前記試料を、前記試料の抗原性を回復させるために、酵素処理及び熱処理からなる群より選ばれる少なくとも1種の抗原回復処理を行う工程、 (c)一次抗体を前記試料中の抗原と結合させる工程であって、前記抗原と前記一次抗体との反応の前に非特異反応抑制処理を行う工程、 (d)二次抗体、担体及び標識酵素を備えるポリマー複合体を、前記一次抗体と結合させる工程であって、前記一次抗体と前記ポリマー複合体との反応の前に非特異反応抑制処理を行う工程、 (e)前記標識酵素を用いて、前記抗原を可視化させ検出する工程であって、可視化反応の前に非特異反応抑制処理を行う工程、 (f)前記標識酵素を用いて、異化レポーター沈着反応を追加して行う工程であって、前記異化レポーター沈着反応前に非特異反応抑制する処理を行う工程であって、前記抗原を可視化させ検出する工程、及び (g)(e)での可視化の結果と(f)での可視化の結果とを比較する工程 を具え、前記一次抗体は、ベクリン-1(Beclin-1)、CD133、及びCD117からなる群より選ばれる少なくとも1種の抗原の抗体が用いられるか、又はそれらの少なくとも2つの抗体のパネルが用いられる、動物組織の形態の形成及び維持を解析する方法。 【請求項2】 前記動物組織の試料は化学固定包埋標本の切片である、請求項1記載の方法。 【請求項3】 前記動物組織はヒト組織である、請求項1又は2記載の方法。 【請求項4】 動物組織における細胞増殖、幹細胞の動態及び細胞死からなる群より選ばれる少なくとも1種の細胞状態の評価を行なう、請求項1~3の何れか1項記載の方法。 【請求項5】 動物組織における幹細胞の供給を評価するため、一次抗体として、CD117又はCD133の抗体の外、CD34の抗体、又はそれらの少なくとも2つの抗体のパネルを用い、多分化能幹細胞から組織幹細胞へ分化途中の細胞を標識する、請求項1~4の何れか1項記載の方法。 【請求項6】 動物組織における細胞の自己貪食又は自己貪食死を評価するため、一次抗体として、ベクリン-1又はCD133の抗体又はそれらの少なくとも2つの抗体のパネルを用い、自己貪食又は自己貪食死を示す細胞を標識する、請求項1~4の何れか1項記載の方法。 【請求項7】 動物組織における細胞の分泌機能を評価するため、一次抗体として、ベクリン-1又はCD133の抗体又はそれらの少なくとも2つの抗体のパネルを用い、分泌に関与する成分を標識する、請求項1~4の何れか1項記載の方法。 【請求項8】 動物組織における組織形成を解析するため、一次抗体として、CD117、ベクリン-1、又はCD133の外、Ki-67又はクリーブドカスパーゼ-3の抗体又はそれらの少なくとも2つの抗体のパネルを用い、細胞増殖、幹細胞の動態及びアポプトーシス又は自己貪食若しくは自己貪食細胞死からの組織の再生を評価する、請求項1~4の何れか1項記載の方法。 【請求項9】 前記酵素処理は、トリプシン、プロナーゼ及びプロテイナーゼKからなる群より選ばれる少なくとも1種の酵素による処理である、請求項1~8の何れか1項記載の方法。 【請求項10】 前記酵素処理は、前記酵素による処理を1~30分間行う処理である、請求項9記載の方法。 【請求項11】 前記熱処理は、前記切片をクエン酸緩衝溶液又はEDTA溶液のいずれかの溶液に浸漬して加熱する処理である、請求項1~10の何れか1項記載の方法。 【請求項12】 前記熱処理は、pH6~8を有する前記クエン酸緩衝溶液による処理である、請求項11記載の方法。 【請求項13】 前記非特異反応抑制処理は、二次抗体と同種の動物血清による処理、ウシ血清アルブミンによる処理、スキムミルクによる処理、ノンファットミルクによる処理及びカゼイン溶液による処理からなる群より選ばれる少なくとも1種の処理である、請求項1~12の何れか1項記載の方法。 【請求項14】 前記非特異反応抑制処理は、0.025~2.5%の範囲のカゼインを含むカゼイン溶液による処理であるか、又は0.5~5%の範囲のウシ血清アルブミンを含むウシ血清アルブミン溶液による処理である、請求項13記載の方法。 【請求項15】 前記標識酵素は西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項1~14の何れか1項記載の方法。 |
国際特許分類(IPC) |
|
Fターム |
|
画像
※ 画像をクリックすると拡大します。 |
|
出願権利状態 | 登録 |
英語項目の表示
発明の名称 |
IMMUNOLOGICAL DYEING METHOD AND CELL EVALUATION METHOD UTILIZING IT
|
---|---|
発明の概要 |
PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an immunological dyeing method capable of evaluating the propagation of cells or the like while achieving the suppression of the non-specific reaction due to intrinsic biotin or the like without lowering detection sensitivity. SOLUTION: The immunological dyeing method is composed of a step of suppressing intrinsic peroxidase activity with respect to the sample in a fixed sample cut piece, a step of hydrophilizing the suppressed sample, a step of restoring the antigenecity of the hydrophilized sample, a step of bonding a part of the sample to a primary antibody. As an antigenecity restoring step, at least one kind of treatment selected from enzymatic treatment and heat treatment. |
アドレスは http://www.ktlo.co.jp/002_seeds_.html
『 免疫染色法、及び当該免疫染色法を利用した細胞の評価方法』に関するお問合せ
- 株式会社鹿児島TLO 技術移転事業部
- URL: http://www.ktlo.co.jp/
-
E-mail:
- Address: 〒890-0065 鹿児島県鹿児島市郡元1丁目21番40号 鹿児島大学内
- TEL: 099-284-1631
- FAX: 099-284-1632