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アルコール類又はその水溶液から水素を発生させるための光触媒及びその製造方法並びにそれを用いた水素の製造方法

国内特許コード P07A010670
掲載日 2007年10月4日
出願番号 特願2004-342409
公開番号 特開2006-150193
登録番号 特許第4469979号
出願日 平成16年11月26日(2004.11.26)
公開日 平成18年6月15日(2006.6.15)
登録日 平成22年3月12日(2010.3.12)
発明者
  • 楠元 芳文
出願人
  • 国立大学法人 鹿児島大学
発明の名称 アルコール類又はその水溶液から水素を発生させるための光触媒及びその製造方法並びにそれを用いた水素の製造方法
発明の概要 【課題】本発明は高効率の光触媒を提供することを目的とする。本発明はまた効率的な水素の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、炭素の網目構造を外殻に有するカーボンナノ構造体又はそれらの誘導体及び酸化チタンを主成分とする光触媒に関する。本発明はまたアルコール類又はその水溶液に、光照射により活性化された上記光触媒を作用させることにより水素を製造する方法に関する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


新しいエネルギー源として原子力発電が実用化されているが、安全性や廃棄物処理等の問題を抱えているのでクリーンで安全な新エネルギーの開発が注目されている。現在、化石資源の制約やそれらの大量消費によって引き起こされた深刻な地球温暖化など環境問題が注目されている。



これに対して、一年間で地上に届く太陽エネルギーは人類の年間エネルギー消費量の1万倍に相当するほど莫大なものであり、その効率的な利用研究が最近活発となっている。その代表的な研究に光触媒がある。この光触媒、たとえば紫外線および可視光応答型光触媒は、無尽蔵な太陽光と水からクリーンな燃料となる水素と酸素を直接製造することができる極めて有用な触媒として注目されている。



この反応は下記の反応式(a)に示すようにエネルギー蓄積型の反応であり、光合成において、光を必要とする明反応下で起こる酸素発生も、この分解反応にほかならない。
O→H+(1/2)O (a)



一般に、この種の光触媒は、そのバンドギャップ以上のエネルギーを吸収すると、正孔と電子を生成しこれらがそれぞれ酸化反応、還元反応を行い、酸素、水素を発生させる。この光触媒の実用化を考えた場合、光源として太陽光の利用は不可欠である。地表に降り注ぐ太陽光は、可視光である波長500nm付近に放射の最大強度をもっており、波長が約400~750nmの可視光領域のエネルギー量は全太陽光の約43%である。一方、波長が約400nm以下の紫外線領域では全太陽光の5%にも満たない。



しかしながら、従来の多くの半導体光触媒はエネルギーの高い紫外光を照射したときには水素と酸素の双方を生成できることが知られているものの光触媒活性はそれほど高いものではなく効率の低いものであった。例えばこれまでに、酸化チタン(TiO)単体の系、グラファイトと酸化チタンの混合系、活性炭と酸化チタンの混合系、シリカと酸化チタンの混合系の触媒を用いて水素発生反応の検討が行われているが、ほとんど水素の発生は見られなかった。

産業上の利用分野


本発明は新規光触媒、その製造方法、それを用いた水素の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
炭素の網目構造を外殻に有するカーボンナノ構造体又はそれらの誘導体及び酸化チタンを主成分とする、アルコール類又はその水溶液から水素を発生させるための光触媒であって、前記カーボンナノ構造体が単層ナノチューブ又は多層ナノチューブであり、かつ、前記カーボンナノ構造体又はその誘導体が、前記カーボンナノ構造体又はその誘導体と酸化チタンとの合計重量を基準として、1~30 wt%含有される前記光触媒

【請求項2】
アルコール類又はその水溶液に、光照射により活性化された請求項に記載の光触媒を作用させることにより水素を製造する方法。

【請求項3】
アルコール類の40~90vol%濃度水溶液に上記光触媒を作用させることを特徴とする請求項に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004342409thum.jpg
出願権利状態 登録
※ 公開特許は弊社ホームページ内で開示資料とともに、特許公報も掲載しております。
アドレスは http://www.ktlo.co.jp/002_seeds_.html


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