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もろみ液蒸留残渣の濃縮物及びその製造方法 実績あり

国内特許コード P07A010669
掲載日 2007年10月4日
出願番号 特願2004-297545
公開番号 特開2006-109705
登録番号 特許第4325937号
出願日 平成16年10月12日(2004.10.12)
公開日 平成18年4月27日(2006.4.27)
登録日 平成21年6月19日(2009.6.19)
発明者
  • 菅沼 俊彦
  • 沖園 清忠
  • 田之上 隼雄
出願人
  • 国立大学法人 鹿児島大学
  • 西酒造株式会社
発明の名称 もろみ液蒸留残渣の濃縮物及びその製造方法 実績あり
発明の概要 【課題】 従来のもろみ酢よりもクエン酸などの有機酸やミネラルが高度に濃縮され、製品前の酸味の調整が不要な食用酢様の調味料を提供すること。
【解決手段】 焼酎もろみをもろみ液部ともろみ固形部に固液分離し、もろみ液部を蒸留してアルコール分を留出させた後、蒸留残渣をさらに減圧蒸留することにより得られるもろみ液蒸留残渣の濃縮物、及びその製造方法、ならびに前記濃縮物を含有する飲食品。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


焼酎は、通常、蒸煮した米、麦、サツマイモ等に麹菌を加えて培養(製麹)したものに、アルコール発酵を行うのに十分に育成させた酵母(酒母(もと))を加えて発酵させた「もろみ」を蒸留することによって製造される。近年、焼酎の人気が高まり、その生産量の増大に伴って、蒸留残渣(蒸留廃液、焼酎粕ともいう)の量も増加している。蒸留残渣の代表的な利用法にもろみ酢がある。もろみ酢は、一般的には、蒸留残渣をそのまま圧搾ろ過または遠心分離等によって清澄液を得ることにより製造されている。また、蒸留残渣に糖分を加え、酢酸菌で酢酸発酵させた醸造酢の製造方法も報告されている(特許文献1)。蒸留残渣には、使用する原料由来の、また麹菌、酵母が発酵中につくり出したクエン酸を主成分として、各種有機酸、アミノ酸、ミネラル、ビタミンなどに富むので、健康食品として近年着目されている。また、蒸留残渣の固体成分のほうを飼料や食品素材に利用することもまた提案されている(特許文献2)。



従来のもろみ酢は、上記のように、もろみを蒸留してアルコール分(焼酎)を得た後の副産物である蒸留残渣を固液分離することによって製造される。しかしながら、かかる方法では、蒸留残渣に原料由来の不溶性固形物(例えば、イモ焼酎にあっては繊維)が多く含まれるため、濾過性が悪くなる、濃縮して容積を減じることが困難となる、などの問題がある。また、クエン酸濃度が低いために製品化直前にクエン酸を添加して酸味を調製する必要もあり、高い濃縮度のもろみ酢を得る方法が望まれている。



これまでもろみ酢の製造においては、上記のように固液分離をもろみの蒸留後の蒸留残渣に対して行っており、もろみの蒸留前に行った例はない。



【特許文献1】
特開平10-155471号公報
【特許文献2】
特開平6-315369号公報

産業上の利用分野


本発明は、クエン酸などの有機酸、ミネラル、アミノ酸が高度に濃縮され、飲食品として用いることができるもろみ液蒸留残渣の濃縮物、及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
焼酎もろみをもろみ液部ともろみ固形部に固液分離し、得られたもろみ液部を蒸留してアルコール分を留出させた後、蒸留残渣をさらに減圧蒸留することによって得られる、もろみ液蒸留残渣の濃縮物。

【請求項2】
焼酎もろみをもろみ液部ともろみ固形部に固液分離し、得られたもろみ液部を蒸留してアルコール分を留出させた後、蒸留残渣をさらに減圧蒸留することを特徴とする、もろみ液蒸留残渣の濃縮物の製造方法。

【請求項3】
請求項1に記載のもろみ液蒸留残渣の濃縮物を含有する飲食品。

【請求項4】
飲食品が、調味料または飲料である、請求項3に記載の飲食品。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
※ 公開特許は弊社ホームページ内で開示資料とともに、特許公報も掲載しております。
アドレスは http://www.ktlo.co.jp/002_seeds_.html


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